【手打ちうどん 始めました】
10月より、手打ちうどんを始めました。純国産の小麦粉を使っての手打ちうどんです。
お品書きには「手打ち鍋焼きうどん」「カレー南蛮うどん」の二品が書かれていますが、他のものもうどんでお作りすることができますので、お気軽にお申し付けください。
先代の頃は、うどんは製麺機で作っていました。私が家業を継ぐタイミングで、手打ちそばの専門店としての特徴を強く押し出したいという意図で、一時うどんを献立から外した時期があります。その際に、私の要望でうどんの製麺機は業者に引き取ってもらう形で処分してしまいました。
それから何年か過ぎ、蕎麦職人として少しだけ視野の広くなってきた私は、もう一度うどんをお店でお出ししたいと思うようになって、手打ちでうどんを復活させることにしました。とはいっても、機械でのうどん作りしかやってこなかった先代には手打ちの技法のノウハウはありませんでしたし、私自身修行先では手打ちうどんはやっていませんでしたので、ほぼ独学でのスタートでした。試行錯誤を経て、今では「手打ち鍋焼きうどん」は秋冬シーズンの弊店に欠かせない看板種物になりました。
小麦粉と塩水を合わせて練り、足で踏んでコシを出してから一晩寝かせます。一晩たって、しっとりもちもちとした感触に変わったうどんの玉を打っていくその工程は、蕎麦打ちにはない難しさや面白さがあります。これから冬場にかけて、「うどん」と「蕎麦」二種類の麺作りを楽しみながらやっていきたいと思います。