ソバリエ伊嶋みのるさんの蕎麦ウォッチング展

ご自身が江戸ソバリエでいらっしゃる墨線画家・伊嶋みのるさんの展覧会に行ってきました。この展覧会“蕎麦ウォッチング展”という名前の通り、江戸の下町 情緒をいまだに残す「お蕎麦屋さん」を訪ね歩いて、その店頭風景を墨線画スケッチした作品の展示会です。伊嶋さんの作品は、本や蕎麦の雑誌の挿し絵にも多 く登場する素敵なものばかりです。今回、弊店の店頭を描いた作品も展示してくださっていました。

 お蕎麦屋さんの店頭風景だけの作品展な んて、と思われるかもしれませんが、蕎麦屋の自分が言うのも手前味噌ですが、これがまた絵になるんですね。瓦屋根の店先にちょっとした植え込みがあった り、けして派手な看板や大々的な写真メニューを飾らず、ちょっと控えめにひっそりとしているたたずまいが、お蕎麦という滋味・俳味な食べ物の特徴とよく 合っていて、それが墨線画の作風と本当によくマッチしていて、作品を眺めながらほのぼのとした気分になりました。

 このようなお蕎麦屋さんの世界を愛して温かい目で見守ってくださる方が大勢いてくださるお蕎麦屋という食べ物屋は、本当に素敵な商売だなと思いました。

 ただ、残念ながらこの展覧会11月6日までの開催で、もう見ることができません。が、伊嶋さんの作品は、“蕎麦春秋”という雑誌やソバリエの方の監修された本に挿絵として登場していますので、ぜひご覧になってみてください。

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