旬の食材を使ったかき揚げ

 お蕎麦屋さんのかき揚げ天ぷらと言えば、小海老を使ったかき揚げや青柳の小柱のかき揚げが一般的ですが、あさだではそれ以外に、季節の食材を組み合わせたかき揚げをいつもいくつかご用意しています。

 秋から冬にかけては、秋茗荷と舞茸のかき揚げ、牡蠣と百合根のかき揚げが献立に載ります。ちなみに、夏から秋口にかけては、とうもろこしと生雲丹のかき揚げ、ゴーヤと新玉葱のかき揚げでした。

 このかき揚げの組合せを考えるのは、献立作りの中でもとても大好きなことの一つです。海のものと山のもの、同じ産地のもの、口当たりの違うものなど、築地市場をめぐりながら、または食材を手に取りながら、いろいろな組合せを思案しています。
  ちなみに、とうもろこしと生雲丹のかき揚げは同じ北海道が産地の組合せで、牡蠣と百合根のかき揚げは海のものと山のものの組合せですが、この変わった組合 せのかき揚げに少々驚かれるお客様の反応が、実は私の楽しみの一つでもあり、新たなかき揚げを考える原動力となっています。

 ただ、変わった組合せといっても奇をてらって何でもかき揚げに合わせられるかといったらそうではありません。お互いの良さを殺さず活かし合う組合せ、火の通る時間がほぼ同じもの、形がまとまりやすい形状同士など、いくつかのポイントがあります。

 さて、この次はどんなかき揚げをつくろうか、今日もいろいろと考えています。

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