北海道産の3キロ物のアンコウを丸ごと使って煮こごりを作りました。
さばいたアンコウの骨を一時間煮詰めてゼラチン質が沢山溶け出た出汁を取り、そこにアンコウの皮・身・胃袋・ひれ・肝・えらなどの各部位を下処理後刻んで混ぜ合わせ、さらに細く切った白菜・柚子・万能ねぎを加え、味を調え容器に流しいれて冷やし固めます。あんこう鍋そのものを煮こごりにしてしまうようなイメージで作ってみました。
食べるのは一口でほんの一瞬の出来事ですが、上手に仕上げるにはこまごまとした下処理をおろそかにできない自分で言うのもなんですが、とっても手間のかかる一品です。
実は私は、こういうこまごまとした手間のかかる仕事が大好きです。忙しくてやらなければならない仕事が多いときに限って、こういう難易度の高い料理を選んでしまう性分で、修業時代に尊敬する先輩から「料理人はドMにならなくてはならない!」と教わりましたが、間違いなくその教えを踏襲し成長していると実感します。
このなんだかよくわからない写真では、その手間のかかり具合と思いの込め方がお伝えきれないのが残念です。ぜひ、弊店にご来店の上、実物でご確認のほどを!