白玉団子のデザート

お盆休みを挟んで、コース料理の最後にお出ししているデザートです。

「白桃の冷やしぜんざい仕立て」

今年の春先、NHKのとある番組で、砂糖水に浮かべた白玉団子を美味しそうに食べる浴衣姿の女性の浮世絵を見ました。

江戸時代、つるつるもちっとした食感の白玉団子は、江戸っ子に人気の夏のスイーツだったようです。白玉団子の材料である白玉粉は、もち米を粉末にして水にさらして作ります。当時の保管技術では、もち米は夏まで持ちませんでした。昔は夏にお餅が食べれなかったわけです。

白玉団子は、もち米から白玉粉に加工することで翌夏までの保存を可能にした先人たちの知恵です。

この浮世絵を見て、うちでも夏に白玉団子のデザートをお出ししたいな、とずっと考えていました。

料理名のメインは白桃をピューレ状にした冷やしぜんざいですが、私の気持ちとしては、夏の江戸っ子たちが愛した白玉団子を現代の皆さんにも同様に美味しく召し上がって頂きたいなあと思って作ったデザートです。

 

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