紙面で蕎麦打ち指南

料理通信10月号の連載記事「絶対作れる!挑戦レシピ」で、十割蕎麦の打ち方の取材を受けました。

十割蕎麦の打ち方を、一般の方にもわかりやすくポイントを押さえてお伝えするという企画でしたが、見た目のシンプルさに反して、我ら蕎麦職人の技術と蕎麦打ちの奥の深さに、取材の方々もかなり驚かれていました。

聞くとこの連載記事は、今回で49回目にもなる名物コーナーだそうですが、料理するに当たり今までで一番取り扱う食材の数が少ないにもかかわらず(何といっても蕎麦粉と水だけですから)、一番難易度が高く奥が深い料理だ、というのが取材された皆さんの感想でした。

確かに蕎麦打ちは、江戸前寿司や天ぷらといった同じ江戸時代から続く日本料理の専門技術に比べれば、地味ですし取り組みやすく比較的簡単に出来るイメージがあります。でもそれはあくまでも趣味で打つレベルのお話であって、お客様にお出しするとなれば、やはり高い技術力とそれを身につけるための長い訓練が必要になることは言うまでもありません。

親しみやすく取りかかりやすいのは事実ですが、やってみると本当に奥が深く、永遠に極めることのできない蕎麦打ちの世界。決して、寿司や天ぷらに負けないくらいの高い技術が必要なことが、なんとなく紙面から伝わって読まれている方に感じていただけていれば嬉しいです。

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