豊洲市場に行ってきました

しばらく会っていない市場の方々のお顔を見たいな、と思って、お店はお休み中なのですが、家族の夕ご飯の買出しも兼ねて豊洲市場と築地に行ってきました。

約2週間ぶりに豊洲市場の売り場に入ると、なぜだかちょっと緊張している自分がいて、不思議な感覚でした。2週間前までは、20年間ほぼ毎朝市場には通っていたのに。
久しぶり(と言ってもわずか2週間ですが)に市場の仲買さんに挨拶すると、「買い物なくても、顔出してくれるだけでも嬉しいよ」と皆さん大変喜んでくれました。濃厚接触にならない程度に、いわゆるソーシャルディスタンスを保ちつつも交わす市場の人達や買出しの飲食店の方との2週間ぶりの会話はとても楽しく、新鮮な魚介類を見ると料理をしたい気持ちがうずいてきます。

ただ、市場自体は当然のことながらとても静かでした。中には臨時休業しているお店もあり、朝7時過ぎの段階でもう店終いで片付けしているお店もあります。どのお店も魚介類は必要最小限の仕入れと在庫なので、店頭もすかすかで寂しい感じです。馴染みの仲買さんとお話すると、皆さんどなたも先の見えない現状に不安を抱え悩んでいました。そんな市場の方のためにも、早くお店を再開して買出しに来て微力ながらも助け合いたいという思いにも駆られますが、私自身どのタイミングでお店を再開させるべきかという問題を抱えていて、そのジレンマにもどかしくやるせない思いになりました。

さて、今朝のお楽しみにしていた市場の朝ご飯ですが、馴染みの岩佐寿しさんが臨時休業中になっていてこれもまた残念。向かい側のお店でお初の牛ステーキ丼を頂きました。

2週間ぶりの市場訪問では、仲買さんの笑顔や新鮮な魚たちからエネルギーを頂いた一方で、コロナウイルスの猛威に直撃されている飲食業界とそれを取り巻く環境の惨状を目の当たりにして少し暗い気持ちになってしまったことも事実です。でも目を背けずに現状を正しく認識することはそれ以上に大切なことですから、悲観するすることだけで終わらせずに、ここからどうやっていくべきか大勢の仲間たちと知恵を出し合い考え抜いて、前を向いて進んでいきたいと思います。